Claude Code に任せていること、任せていないこと — テント1張を載せるまでの工程
比較室は一人と AI で作っています。テント1張を載せるまでの工程を分けて、AI に任せるところ、人が持つところ、必ず止まるところ、AI にさせないことを書きます。
このノートの文章は、参考にする・引用する・AIに読ませるのはご自由にどうぞ。引用するときは、このページへのリンクを添えていただけるとうれしいです。
比較室は、私一人と Claude Code(Anthropic の AI コーディングツール)で作っています。データの集め方の最後で、AI に任せていることと任せていないことを数行だけ書きましたが、このノートではそれを、テント1張を比較室に載せるまでの工程に分けて書いておきます。結論から言うと、AI が集めて、人が確かめるです。どこで線を引いているか、なぜそこなのかを順に書きます。
1張を載せるまでの工程
| 工程 | 担当 | 中身 |
|---|---|---|
| 新しいメーカーの規約を確かめる | AI → 人 | robots.txt と利用規約を読むのは AI。読んだ結果をもとに、そのサイトから AI に読ませてよいかを人が決める。自動での取得を禁じているサイトは、AI に読ませない |
| どの製品を載せるか | 人 | メーカーの一覧ページから「まだ載っていない製品」の候補を並べるところまではスクリプト。どれを載せるかは人が選ぶ |
| 公式ページを読んで数値を写す | AI | 私が貼った製品ページの URL を AI が開いて、スペックと公式サイト価格を読む。自動取得を禁じているサイトは、人がページを見て写す |
| 共通の項目に揃える | AI | サイズ・耐水圧・重さなどを比較室の定義に揃え、メーカーの原文と対にして保存する |
| 判断が要る項目 | 人 | テントのタイプ、スカートの有無、快適人数。原文に答えが書いていないか、書いてあっても解釈が要るもの |
| 矛盾がないかの検証 | スクリプト | 「原文に自立式とあるのに非自立」「耐水圧の桁が違う」「読んだ日が未来」などを、公開前に止める |
| 確認用のページを見る | 人 | 原文と揃えた値を並べたページを、まとめて目で見る |
| 商品画像を紐づける | AI → 人 | 製品名から出品を当てるのはスクリプト。当たった画像が本当にその製品かは、全枚数を人が見る |
| 同じシリーズの分け方 | AI → 人 | 「既存のシリーズに入れる/新しく作る/単独」の案は AI が出し、決めるのは人 |
| ページを作る | スクリプト | 揃えたデータから製品ページと比較表の HTML を生成する |
| 公開してよいか | 人 | 最後の判断は必ず人。公開の操作も、私が「出してよい」と言ったときだけ |
表の「AI → 人」は、AI が案や候補を出して、人が決める工程です。
線を引いている基準
任せるかどうかは、原文と照らせば正しいかどうかが分かる作業かどうかで分けています。
- AI に任せるもの。公式ページの数値を写す、決めた定義に揃える、HTML を作る。どれも、間違えても原文と照らせば後から分かります。だから原文を必ず一緒に残しています。
- 人が持つもの。タイプの分類やスカートの有無のように、原文に答えが無い、あるいは読み方が分かれるもの。ここを AI に決めさせると、もっともらしい答えが返ってきて、間違っていても照らす先がありません。
- 人しか見つけられないもの。商品画像の取り違えは、文字の一致度では高い点数が出ていても、写真を見れば一瞬で分かります。目で見る工程は機械に置き換えられないので、そのまま人に残しています。
必ず止まるところ
作業の途中で、AI が必ず手を止めて私に聞くところを決めています。
- 私が添えた情報と、公式ページの記載が食い違ったとき。たとえばムーンライト テント4を載せたとき、私はタイプを「山岳用」として渡しましたが、公式の用途は「ベースキャンプ/キャンプ」でした。AI は保存する前にそこで止まって、どちらを正とするかを聞いてきました。黙ってどちらかに合わせない、が決まりです。
- 確認用のページができたとき。AI は「確認してください」とページの場所を示して止まります。聞くときは製品ページの URL も添えることにしています。URL が無いと、人は確かめようがないからです。
- 商品画像を紐づけたとき。全枚数を見るまで、AI は「終わった」と言わない決まりにしています。
- 公開の前。変更の中身を見せてもらってから、出すかどうかを私が決めます。
AI にさせないこと
同じように AI でデータを集めたい人がいたら、ここは一緒に真似してほしいところです。
- 規約で自動取得を禁じているサイトは読ませない。読む前に robots.txt と利用規約を確かめて、禁じているサイトは人が写します。
- 次に何を取るかを AI に選ばせない。リンクを辿って掘り進むこともさせません。読むのは、人が指定したページだけです。
- ログインや画像認証の壁を越えさせない。ログインしないと見られないページや、ロボットを止めるための確認があるページを、すり抜けて読むことはしません。
- 分からないところを推測で埋めさせない。公式に書いていないものは空欄のまま出します。AI は空欄を埋めるのが得意なので、ここは明示して止めています。
任せてみて分かったこと
AI に任せてよかったのは、同じ作業を同じ基準で繰り返すところです。1張ずつ公式ページを読み、決めた定義に揃えて書き写す作業は、人がやると疲れて基準がぶれます。そこを任せられるので、人は判断と確認に時間を使えるようになりました。
もう一つは、AI が人の判断が要るところをきちんと聞いてくれることです。自分では決められないことを、何が食い違っていて、どれを確かめればよいかまで整理して出してくれます。だから人は、聞かれたことを一つずつ判断すれば済みます。比較室のデータの精度は、AI の速さと、そこに加わる人の判断の両方でできています。
一方で、AI が「終わりました」と言った時点では、まだ終わっていません。画像の取り違えも寸法の読み違いも、AI の出した答えを人が確かめる手順が抜けていたときに起きました(間違いと直した記録)。そこで「終わった」と言える条件を、人が目で見たあと、に固定しています。AI に任せる範囲を広げるほど、人が確かめる場所を先に決めておくことが大事だと思っています。