なぜキャンプ用品比較室を作ったのか
レビューサイトを持っているのに、もう1つ「比較」のサイトを立ち上げた理由。使ったものだけでは選べなかった話と、比較室が引き受けること・引き受けないこと。
はじめまして。キャンプ用品比較室を作っているモトフです。キャンプ歴は10年ほどで、別にキャンパーズレビューというサイトで、自分で買って使った道具のレビューを書いています。運営ノートの第1回は、そのレビューサイトがあるのに、なぜもう1つ「比較」のサイトを立ち上げたのか、という話から始めます。
「使ったもの」だけでは選べなかった
レビューは、実際に使ったものについてしか書けません。それが強みでもあるのですが、テントを買おうとしたとき、自分が困りました。
その時は新しく TC 素材のワンポールテントが欲しいと思っていました。実際に持っていない商品になるので、ネットで調べていくつか候補を出し、高い買い物なのでしっかり吟味して選びたいので、その候補のテントの公式サイトや EC モールの商品ページを1つずつ開いて、スペックをコピーし、自分で作成した表に貼り付けて比べていました。
やってみると、これがかなり面倒です。
- 同じ「サイズ」でも、あるメーカーは設営時の総外寸、別のメーカーはインナーの内寸を書いている
- 耐水圧はフライとフロアで違うのに、片方しか書いていないことがある
- 「4〜5人用」の人数表記が、メーカーによって詰めた人数だったり、ゆとりのある人数だったりする
- 寸法がテキストではなく図の中にしか無い
数字を集め、スペック値を整理する作業だけで何時間もかかりました。努力の甲斐あって満足いくテント(結果として ogawa のタッソ T/Cになりました)を購入できたのですが、その時に「この表、他の人も欲しいのでは?」と思ったのが最初です。
既にある道具で足りなかったこと
探せば比較の手段はあります。ただ、どれも自分の困りごととは少しずれていました。
| 手段 | よかったところ | 足りなかったところ |
|---|---|---|
| 動画レビュー | 実物の雰囲気・使用感が分かる | 横に並べられない。数字で絞れない |
| ブログの「おすすめ〇選」 | 読みやすい | 記事の中の数字はその記事の中でしか比べられない。選ぶ基準が書き手の都合 |
| 大手の価格比較サイト | 製品数と価格 | キャンプ用品に特化した項目の揃え方がない。「徒歩キャンプ向け」のような探し方ができない |
足りなかったのは、「持っていない製品まで、同じ基準で並べる」ことでした。それなら、公式値を同じ定義に揃えて、自分の条件で絞り込んで、横に並べられる道具を作ろう、と決めました。
比較室が引き受けること、引き受けないこと
レビューサイトと比較室は、はっきり役割を分けています。
- 使ったものは、レビューで本音を書く。設営のしやすさ、風に当たったときの感触、片づけの面倒さ。これは使わないと分かりません
- 使っていないものは、比較室で公式値を横に並べる。感想は書きません。数字を同じ定義に揃えて、絞り込んで、並べるところまでが仕事です
だから比較室には、設営時間や耐風性能のような、メーカーが公表していない数字は載せていません。分からないことは分からないまま「—」にしています。そのかわり、載せている数字がどこから来て、どう揃えたかは全部書きます(データの集め方)。
まずテントから
キャンプ用品は種類が多いので、最初はテントだけに絞りました。理由は単純で、いちばん高くて、いちばん失敗したくない道具だからです。項目の数も多く、揃える価値が大きい。テントで「使える」状態になったら、次の道具に広げていくつもりです。
一人と Claude Code で作っている
比較室は、私一人と、Anthropic の Claude Code という AI のコーディングツールで作っています。公式ページを読んで数値を写す、揃えた数値を検証する、ページを生成する、といった「量が多くて手順が決まっている仕事」は Claude Code に任せています。一人でやっていたら、テントの数がここまで増える前に力尽きていたと思います。
ただし、人数やタイプの判断、スカートの有無の断定、商品画像が本当にその製品かどうか、そして公開してよいかの判断は、人がやっています。AI が集めて、人が確かめる。この分担がどうなっているかは、運営ノートで追々書いていきます。
このノートについて
運営ノートは、比較室の裏側を書く場所です。データをどう集めているか、どんな基準で載せる・載せないを決めているか、そして間違えたことと直した記録。作っている本人にしか書けないことだけを書いていきます。比較室を「誰が、どう作っているか」が見える状態にしておくのが、数字を信じてもらうための一番の近道だと思っているからです。